とある女性(´ω`) 5
事実、もともと彼女の好みはアールデコで、勉強もかなり積んだし、その時代の絵画や彫刻をずいぶんと取り扱ったりもしたが、結婚すればアールデコとはとりあえず「お別れ」し、代わりにコンテンポラリー一筋という人生が待っているのです。
さらに、宗教の問題があったそうです。
「まあ、たいした問題じゃないんだけどね」と彼女はいうが、100パーセントユダヤ系の家へ嫁ぐということは、「その中でちゃんとやっていけるだろうか」という一抹の不安をかきたてないはずはないのです。
もっとも彼女自身が既に半分はユダヤ人です。
ポーランド系のユダヤ人の母と、カトリックの父との間に生まれたリリーは、父方の家族から「露骨な差別を受けていた母」の姿を見て育ちました。