とある女性(´ω`) 1
こんな人がいました。
顔中を口にして、リリーは笑った。
えんじ色の口紅ががま口のようにビュソと伸びて、白い歯が丸見えになった。
と思ったら次の瞬間、がま口はスーっと閉じ、たれ目は元の位置に戻った。
これ以上はないというほどの真剣な顔付きで彼女は「ところがどっこい、それには続きがあって・・・」と、話を先に進める。
つい半年ほど前に経験したばかりの自らの出産について、リリーは顔の表情をくるくると変えたり身振り手振りを交えたりしながら面白おかしく描写する。
こんなおかしい人、会ったことないと、私は文字通り、腹をよじって笑ったため、こちらの方が陣痛を起こしそうなほどだった(ちなみにその時私自身が妊娠中であった・・・といっても中期の安定期だったから陣痛なんて本当は起こるはずがないのだが)。
実際、リリーは私が知り合ったたくさんのフラソス人の中で、たぶん一番おかしい人でした。